まだまだ暑い日が続きそうですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
この数ヶ月を振り返ってみると、今年は6月から7月にかけて長雨が続き、そこで体調が崩れ、
8月に入った途端、猛暑続きで、冷房による冷え、冷たい飲み物の飲み過ぎで胃腸が弱り、むくみや疲労がたまってしまった方が例年以上に多いという印象があります。
心身の調子を整えるために、食生活は大切ですよね。
そこで今日は、“美味しく“ 夏バテ対策をしましょう、というお話をいたします。
今日の主役は、普段は脇役として良い働きをしてくれる「薬味たち」です。
「薬味」を内臓を整える、美味しい「お薬」として考えると、主役級の実力と味わいががあることがわかってきますよ。
まずは、私が実際に10年間ぐらいお世話になっているお気に入りの「万能薬味」のレシピをご紹介いたしますね。
この薬味レシピは、和食シェフの野崎洋光さんによるもので、色々なレシピを試したのですが、やはりこれが作りやすく美味しくいので一番のお気に入り。
野崎氏のレシピは以下の通りです。
万能ねぎ3本、新生姜ひとかけ、青じそ10枚
かいわれ大根1パック、みょうが3個
冷蔵庫のぞいたら、みょうがが2個しかなかったのですが、決行してしまいますね…(^^;;
まずは薬味を、それぞれカットしていきます。
【みょうが】はシャキシャキ感を出す為に、まず縦半分に切り、端から繊維を断つように横切りにしていきます。
【かいわれ大根】は根もとを落として3等分にざく切り。
【ねぎ】は小口切り、【青じそ】は、せん切りで。
【新しょうが】は皮ごと細かく刻みました。
次に、すべての薬味を、水に15秒入れます。
長く入れすぎると水に栄養が流れてしまうので注意してくださいね!
ザルにとってしっかり水切りをします。かなりの量なので、後で保存方法もお伝えしますね。
冷やっこにトッピングすると、どちらが主役かわからないような素敵な一品が完成!
さて保存の仕方ですが、キッチンペーパーを敷いた容器に入れて、冷蔵庫で保存すれば、なんと1週間ほど保ちます。
この薬味は、その他、おそうめんや、カツオのたたき、焼魚のトッピングにも最適ですし、トマトやきゅうりなどの普通のサラダに加えることで一手間かけた豪華なサラダに大変身!
さてさて、ここからが実は本題なのですが、「薬味」とはもともと医学用語でした。
『神農本草経』という中国の本によると、食物には甘味、苦味、酸味、辛味、塩味の5味があり、これを体質に応じて食事に取り入れていくことが大切だとされています。
日本食に使われる代表的な薬味は、ご紹介した5つ以外にも、ごま、三つ葉、大根おろし、玉ねぎ、ニンニク、ワサビ、唐辛子、柚子胡椒、柚子、レモン、すだち、かぼす、梅などがあります。
薬味をお薬としていただこうと思ったら、【薬味の効用】が気になりますよね。
【みょうが】は夏バテや冷え性、むくみの改善に。余分な塩分を排出することから高血圧の予防にも効果ありとされています。
【しょうが】は血行促進、胃腸の働き改善、消化不良の予防。
【ねぎ】は、殺菌作用、発汗作用、血流促進、疲労回復、風邪予防。
【青しそ】は食欲増進、抗酸化作用、殺菌作用があり、食中毒を防ぐ効果も。
【かいわれ大根」】はピリッとした辛味がありますよね。実はこのイソチオシアネートという辛味こそ、殺菌効果や、肝臓の解毒作用を補う効果があります。
肝臓が元気になれば血液がきれいになります。
その他にもビタミンKやビタミンC、葉酸などが含まれていますし、いわゆる抗酸化作用があることで有名です。
かいわれ大根は、お値段もお手頃ですし、こんなに優れものなのに、個人的には独特の辛さが苦手で、このレシピに巡り合うまでは自分で買って食べることはほとんどありませんでした。
他の薬味と合わせると、なぜかとても美味しくいただけるんですよね〜。
薬味を添えて、毎日の食事を楽しんでいるうちに、日本食の良さもわかってきますし、知らず知らずにうちに、季節ごとに必要な栄養を自然に摂ることになります。
このレシピは、夏から秋にかけて大活躍しますよ♪
食卓が、涼しげに華やぐという点も気にいっています。
残暑厳しい折、皆様も、どうかご自愛くださいね。